技術・人文知識・国際業務ビザでは、自然科学・人文科学の専門的な技術や知識を要する業務、または外国の文化に基盤を置く思考・感受性を必要とする業務に従事することが求められます。そのため、主な活動が専門性を要しない定型的・補助的な作業だけである場合は、この在留資格に適合しない可能性があります。
ただし、「店舗勤務」「営業」「事務」といった職種名だけで許可・不許可が決まるわけではありません。実際に担当する業務、必要な知識、業務全体に占める割合、本人の学歴・職歴との関連性、会社の事業内容を総合して判断します。
技術・人文知識・国際業務ビザで認められない仕事とは
認められない仕事:
専門性を要しない作業だけを主な活動とする仕事です。ただし、職種名だけではなく、実際の業務内容と業務全体に占める割合で判断されます。
活動内容の判断基準
| 確認する点 | 認められやすい説明 | 認められにくいケース |
|---|---|---|
| 業務の内容 | 企画、分析、設計、法人営業、通訳・翻訳など、専門知識を用いる業務が中心 | レジ、品出し、清掃、荷物運搬などの作業だけが中心 |
| 業務の割合 | 専門業務の具体的な比率と、補助業務が付随する理由を説明できる | 専門業務の比率が不明で、補助作業の説明が大半を占める |
| 学歴・職歴との関係 | 専攻・実務経験と予定業務のつながりを示せる | 関連性の説明がなく、採用理由が単に人手不足 |
| 会社での位置付け | 組織図、顧客、担当範囲から専門職としての役割を示せる | 職務内容が誰でも代替できる単純作業に見える |
認められない仕事とされやすい例
専門性を要しない作業だけを恒常的に行う場合は注意が必要です。例えば、商品の陳列・レジ対応・清掃・配達・工場での単純なライン作業・荷物の仕分けなどを主な活動とする場合、技術・人文知識・国際業務の活動として説明することは難しくなります。
一方で、これらの作業が一時的な研修や、専門業務に付随する限定的な業務である場合まで、直ちに問題になるとは限りません。大切なのは、在留期間中の活動を全体として見たときに、専門業務が中心といえるかです。
「営業」「事務」「店舗勤務」はなぜ注意が必要か
営業の場合
法人顧客への提案、海外市場の調査、契約交渉、販売戦略の立案など、知識を活用する業務を中心に行うなら、活動内容を説明しやすくなります。単に商品を店頭で販売するだけでは、専門性の説明が不足することがあります。
事務の場合
経営分析、貿易実務、広報企画、人事・法務に関する専門的な業務などは、内容を具体的に示すことが重要です。書類のコピー、入力、電話取次だけが中心であれば、専門業務としての説明は難しくなります。
店舗勤務の場合
外国人向けの販売企画、通訳を伴う顧客対応、海外向けマーケティングなどを担当する場合でも、実際の業務割合を示す必要があります。店舗の通常業務だけが主となる配置は、在留資格との適合性を慎重に確認しましょう。
仕事内容を説明する際のポイント
- 職種名ではなく、日常的に行う作業を具体的に書く
- 専門業務と補助業務の割合を、実態に即して示す
- 本人の専攻・職歴がどの業務に生かされるか説明する
- 雇用契約書、求人票、職務記述書、組織図の内容を一致させる
- 会社側が採用の必要性と育成計画を説明できるようにする
申請前には、技術・人文知識・国際業務ビザの対象職種とは?仕事内容と許可される業務を解説と、技術・人文知識・国際業務ビザで学歴と仕事内容の関連性はどこまで必要?を確認し、仕事内容の根拠資料をそろえましょう。
転職・配置転換後に注意すること
入社時には専門業務を予定していても、転職や配置転換によって実際の仕事が変わることがあります。雇用契約書の肩書だけを変えず、実際の担当業務が在留資格の範囲に収まるかを確認してください。疑問がある場合は、更新時まで待たずに就労資格証明書とは?転職時に取得するメリットと申請方法を解説を利用して確認する方法があります。
よくある質問
Q. 一部にレジや品出しの仕事が含まれていても不許可になりますか?
A. 一部に含まれるだけで直ちに不許可とはいえません。専門業務が中心であり、付随業務が必要な範囲にとどまるかを、業務全体から判断します。
Q. 人手不足なので、専門職の外国人に単純作業を多く任せてもよいですか?
A. 人手不足だけでは、在留資格の活動内容を変える理由にはなりません。実際の主な活動が許可された範囲に収まるかを確認してください。
Q. 転職後に仕事内容が変わった場合は、どのように確認しますか?
A. 雇用契約書と職務内容を確認し、必要に応じて就労資格証明書の取得を検討します。更新申請では、変更後の実際の活動が審査対象になります。
まとめ
技術・人文知識・国際業務ビザで認められない仕事とは、専門性を要しない作業だけを主な活動とする仕事をいいます。ただし職種名だけでなく、実際の仕事内容、業務割合、学歴・職歴との関連性、会社での役割を総合して判断します。最新の出入国在留管理庁の案内も確認し、実態に即した資料を準備しましょう。
