留学ビザの取得から更新、アルバイトの資格外活動許可まで徹底解説。
大学・専門学校・日本語学校など進学先別の必要書類や申請取次の流れをわかりやすく紹介。

目次

1. 在留資格「留学」の概要

2. 対象となる教育機関

3. 在留期間

4. 申請に必要な提出書類

5. 申請の流れ

6. 資格外活動許可(アルバイト)

7. よくある質問

8. 在留資格「留学」のまとめ

9. 当事務所によるサポート内容

1. 在留資格「留学」の概要

在留資格「留学」(通称:留学ビザ)は、出入国管理及び難民認定法(以下「入管法」といいます)の別表第一の二の「留学」の項に定められた在留資格です。本在留資格は、日本の教育機関において教育を受けることを目的として滞在する外国人の方に認められます。

(1) 本在留資格の基本的な考え方

留学ビザは、就労を目的としたものではなく、あくまで「学修」を主たる活動とすることを前提としています。したがって、本来はアルバイトなどの就労活動は認められていません。ただし、後述する「資格外活動許可」を取得することで、一定の範囲内でアルバイトが可能となります。

(2) 他の在留資格との違い

就労系の在留資格(技術・人文知識・国際業務など)とは異なり、留学中の収入だけでは生計を維持できないことが一般的であるため、原則として「留学中の生活費や学費を支弁する経費負担者」の存在が申請要件の重要な要素となります。

2. 対象となる教育機関

本在留資格で通うことができる教育機関は、入管法別表第一の二「留学」の項に定められた以下のいずれかに該当します。

・ 大学(学部、大学院、短期大学を含む)
・ 高等専門学校
・ 高等学校(中等教育学校の後期課程を含む)
・ 中学校(義務教育学校の後期課程及び中等教育学校の前期課程を含む)
・ 小学校(義務教育学校の前期課程を含む)
・ 特別支援学校(小学部、中学部、高等部)
・ 専修学校(専門学校)
・ 各種学校(法務大臣告示校に限る。日本語学校の多くが該当)
・ 設備及び編制に関してこれらに準ずる機関(法務大臣が個別に認めたもの)

3. 在留期間

本在留資格の在留期間は、法務大臣が個々に指定する期間(4年3月を超えない範囲) とされています。

実際の運用では、入学する教育機関の課程の長さやこれまでの在留状況などを踏まえて、出入国在留管理局(通称:入管)が個別に期間を決定します。例えば、四年制大学に入学する場合には2年または1年、日本語学校(各種学校)の場合には1年または6か月が許可されることが一般的ですが、これはあくまで実務上の典型的な例であり、これら以外の期間が指定される可能性もあります。

4. 申請に必要な提出書類

留学ビザの申請(在留資格認定証明書交付申請または在留資格変更許可申請)には、以下の書類が一般的に必要です。なお、個別のケースによって追加書類が発生することがあります。

※ より詳細な申請種類別(在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請・在留資格取得許可申請)の書類一覧は、[在留資格「留学」の提出書類一覧(申請種類別)]をご覧ください。

※ 在留期間更新許可申請に必要な書類については、下記「5. 申請の流れ (3)」の【更新時の審査ポイント】もご参照ください。

(1) 申請人(留学生本人)の書類

・ パスポート
 ※ 在留資格認定証明書交付申請の場合は「写し」を提出。在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請の場合は「原本」を窓口で提示。

・ 在留カード(該当者のみ)
 ※ 在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請の場合は「原本」を窓口で提示。

・ 写真(縦4cm×横3cm)
・ 履歴書(学歴・職歴を記載)
・ 最終学歴証明書(卒業証明書または在学証明書)
・ 日本語能力を証明する書類
 ※ 日本語教育機関(日本語学校)に入学する場合:2026年7月以降の申請では、日本語能力試験N5以上の合格証明書、または日本語教育機関による面接(オンライン可)での能力確認が必要となります(従来認められていた150時間以上の日本語学習証明書のみでは原則不十分です)。
 ※ 大学・専門学校に直接入学する場合:各学校が定める日本語能力基準(多くの場合N2以上)を満たす証明書が必要です。
・ 入学許可書(教育機関から発行されたもの)

(2) 経費支弁者(学費・生活費を負担する方)の書類

・ 経費支弁者の所得証明書(課税証明書・納税証明書など)
・ 預金残高証明書(留学中の費用を賄えるだけの残高があることを示す)
・ 経費支弁者との関係を証明する書類(戸籍謄本、出生証明書など)
・ 経費支弁書(誰がどのくらいの金額を負担するかを明記した書面)

(3) 受け入れ機関(学校)の書類

・ 入学許可書(上記と同じ)
・ 教育機関の案内書(パンフレットなど)
・ 授業時間数や履修科目がわかる書類(シラバスや時間割)

5. 申請の流れ

留学ビザを取得・維持する一般的な流れは以下のとおりです。

(1) 日本国外から申請する場合(在留資格認定証明書交付申請)

・ 日本の教育機関に入学申込みを行い、入学許可書を取得する
・ 経費支弁者の書類など必要書類を準備する
・ 本人、申請取次行政書士、法律で定められた代理人などにより、出入国在留管理局に申請する
・ 審査(通常1〜3か月程度)を経て、在留資格認定証明書が交付される
・ 認定証明書を母国の日本国在外公館(大使館・領事館)に提出し、査証(ビザ)を取得する
・ 来日し、空港で在留カードの交付を受ける

(2) 日本国内で他の在留資格から変更する場合(在留資格変更許可申請)

・ 現在の在留資格で認められている活動を終了する(例:就労を辞めるなど)
・ 入学許可書や経費支弁書類を準備する
・ 本人、申請取次行政書士、法律で定められた代理人などにより、出入国在留管理局に申請する
・ 許可後、在留カードが更新される

(3) 同じ留学ビザで在留期間を更新する場合(在留期間更新許可申請)

・ 学校の出席率(おおむね80%以上が目安)・成績・経費支弁能力を事前に確認する
・ 本人、申請取次行政書士、法律で定められた代理人などにより、出入国在留管理局に申請する
・ 審査(通常2週間〜1か月程度)を経て許可されると、新しい在留カードが交付される
・ 不許可の場合は、速やかに帰国準備または他の在留資格への変更を検討する

【更新時の審査ポイント】
・ 現在の在留期間の満了日の3か月前から更新申請。早めの準備を推奨
・ 必要書類(在留期間更新許可申請書、在学証明書、成績証明書、経費支弁書類など)を準備する
・ 出席率が低い場合(80%未満)、不許可となる可能性が高まる
・ 学業成績が著しく不良である場合も、留学目的を果たしていないと判断される可能性がある
・ アルバイトが週28時間を超えている、または禁止業種で働いている場合は不許可となる可能性が高い

6. 資格外活動許可(アルバイト)

(1) 資格外活動許可とは

留学ビザは本来、就労を目的としたものではありません。しかし、生活費や学費の補助としてアルバイトを行いたい場合には、「資格外活動許可」を取得することで、一定の範囲内で就労が認められます。

(2) 許可の条件と制限

・ 労働時間の制限:週28時間以内(長期休暇中は1日8時間以内、週40時間以内)
・ 禁止される業種:風俗営業や風俗関連の業務(バー、キャバクラ、パチンコ店などでの勤務は禁止)
・ 許可の申請時期:入国時に空港で同時申請可能。入国後は最寄りの出入国在留管理局で申請

(3) 注意点

・ 無許可でアルバイトをした場合、不法就労となり、退去強制や在留資格取消しの対象となります。
・ アルバイト収入が生計の大部分を占めるような状況は、本来の「留学」の目的から逸脱しているとみなされ、在留期間更新時に不許可となる可能性があります。

(4) 日本語教育機関による状況確認(2026年4月以降)

出入国在留管理庁の施策(外国人雇用状況届出の活用等)により、日本語教育機関(日本語学校)に在籍する留学生については、学校が以下の対応を行うこととされています。

・ 3か月に1度、留学生の資格外活動の状況(許可の有無、活動先、活動内容、活動時間)を確認する
・ 特に複数の稼働先で働く留学生については、慎重に確認する
・ 許可内容に違反している場合は、直ちに指導し、状況を改善するよう求める
・ 指導しても改善が見られない場合や、雇用主が週28時間を超える勤務を強いている場合など、不法就労が疑われるケースについては、最寄りの出入国在留管理官署に報告する(報告内容は在留審査に反映される)

したがって、日本語学校に在籍する留学生は、常に許可された範囲内(週28時間以内、風俗営業禁止)でアルバイトを行うとともに、学校からの確認に誠実に応じる必要があります。

7. よくある質問

(1) Q:日本語学校から専門学校に進学する場合、ビザの手続きはどうなりますか?

A:同じ「留学」ビザ内での進学ですが、受け入れ機関が変わるため、出入国在留管理局への届出または新たな申請が必要です。具体的には、現在の在留期間内であれば「活動機関の変更の届出」が必要です。在留期間が間もなく切れる場合は、更新申請と同時に進学先を申告します。

(2) Q:アルバイトを週28時間以上してしまいました。どうすればよいですか?

A:これは在留資格の範囲を超える不法就労です。すぐに時間を守ったアルバイトに戻し、次回の更新申請時には正直に申告することをお勧めします。ただし、重大な違反として更新不許可や退去強制となる可能性もありますので、具体的な状況については弁護士または行政書士に相談してください。また、日本語学校に在籍する場合は、学校からの確認時に正直に申告し、指導に従う必要があります。

(3) Q:留学中の海外旅行は問題ありませんか?

A:問題ありません。ただし、再入国許可(みなし再入国許可を含む)の手続きを適切に行ってください。通常の短期旅行であれば、出国時に「みなし再入国許可」が自動的に付与されます(1年以内の再入国が条件)。

(4) Q:学校を中退した場合、在留資格はどうなりますか?

A:学校を中退した時点で、留学の目的を果たせなくなります。速やかに出入国在留管理局に届け出て、他の在留資格への変更(就労ビザなど)を申請するか、帰国する必要があります。中退後も何も手続きをせずに滞在し続けると、不法残留となります。

(5) Q:家族(配偶者・子)を呼べますか?

A:留学ビザで滞在している方が、配偶者や子を「家族滞在」ビザで呼ぶことは可能ですが、多くの場合、留学本人の生計能力が問われます。大学院生や長期の留学で、十分な経済的余裕があることが求められるため、実際にはハードルが高いです。

(6) Q:専門学校卒業後、そのまま日本で就職できますか?

A:可能です。専門学校を卒業し、取得した資格や学んだ知識を活かす仕事に就く場合、「技術・人文知識・国際業務」などの就労ビザに変更することができます。ただし、専門学校の課程が「技術・人文知識・国際業務」の対象となるかどうかは、事前に確認が必要です。

(7) Q:日本語学校に在籍しています。学校からアルバイトの状況を聞かれました。何を答えればよいですか?

A:出入国在留管理庁の施策により、日本語学校は3か月に1度、留学生のアルバイト状況を確認する義務があります。許可の有無、活動先、活動内容、週当たりの労働時間について、正確に答えてください。虚偽の報告をすると、後日問題となる可能性があります。

8. 在留資格「留学」のまとめ

在留資格「留学」(留学ビザ)は、日本での学びを通じて将来のキャリアを築くための第一歩です。しかし、申請手続きは決して簡単ではなく、特に経費支弁能力の証明や日本語能力の証明など、事前に準備すべき事項が多くあります。

また、2026年以降、日本語教育機関(日本語学校)に在籍する留学生については、資格外活動の状況確認が強化されています。常に許可された範囲内でアルバイトを行い、学校からの確認に誠実に応じることが、在留資格を維持するために重要です。

本ページで解説した内容を踏まえ、早めの準備と専門家への相談が成功の鍵となります。初回相談は無料ですので、お気軽に当事務所までご連絡ください。

9. 当事務所によるサポート内容

当事務所では、在留資格「留学」に関する以下のサポートを提供しております。

・ 初回相談(無料):進学先の選び方、必要書類の見通し、経費支弁者の準備など、留学ビザ取得の可能性についてアドバイス
・ 申請書類の作成:在留資格認定証明書交付申請書、在留資格変更許可申請書、在留期間更新許可申請書など
・ 書類の翻訳・証明:日本語以外の書類(母国の卒業証明書、預金残高証明書など)の日本語翻訳
・ 出入国在留管理局への申請取次:申請取次行政書士として書類を取次提出、審査進捗確認、追加書類対応、入管との連絡調整
・ 不許可時の対応:不許可理由の分析、再申請の可能性や改善点のアドバイス

初回相談は無料です。皆様からのご連絡を心よりお待ちしております。