定住者告示3号及び4号は、日系人に係る地位を定めたものです。
日系人は、現行入管法上、在留資格「日本人の配偶者等」(日本人の子として出生した者)を含め、3世までが受け入れられます。

目次

定住者告示3号・4号(日系人)

定住者告示3号(日系2世・3世)

就籍について

日系人の係る手続きの注意点

定住者告示4号(日系3世)


定住者「素行善良」要件について

定住者告示3号・4号(日系人)

定住者告示3号及び4号は、日系人に係る地位を定めたものです。
日系人は、現行入管法上、在留資格「日本人の配偶者等」(日本人の子として出生した者)を含め、3世までが受け入れられます。

さらに、「定住者告示6号ハ」により4世についても、一定の要件のもとで受け入れられます。

定住者告示3号(日系2世・3世)

日本人の子として出生した者の実子であって、素行が善良であるものに係るもの
(前2号又は第8号に該当する者を除く。)

定住者告示3号は、日系2世・3世を定住者として受け入れるための規定です。

具体的には

①日本人の孫(3世)

②元日本人(日本人の子として出生したものに限る。以下同じ。)の日本国籍離脱後の実子(2世)

③ 元日本人の日本国籍離脱前の実子の実子である孫(3世)等

日系2世たる「日本人の子として出生した者」が日本国籍を有する(又は有していた)場合は、
その有する間に生まれた子は、「日本人の配偶者等」(日本人の子として出生した者)ビザで、在留することとなります。

日本国籍を有しない間に生まれた子は、定住者告示3号に該当する者として、定住者ビザで、在留することとなります。

就籍について

日本国籍を有するが、本籍を有しない又は本籍の有無が明らかでない者が、家庭裁判所の許可、又は確定判決を得て、就籍の届出によって戸籍を編製することを就籍と言います。

日系人については、前の世代につき就籍許可が得られれば、一代繰り上がります。
例えば、日系4世とされていた者が、日系3世に繰り上がります。

日系人の係る手続きの注意点

日系人の係る手続きにおいては、父母や祖父母等の身分関係が基礎となるため、家族関係表を作成し、それぞれの身分関係の存否及び内容に注意する必要があります。

苗字が同じだからといって、血縁関係があるとは限りません。
また、苗字が異なるからといって、血縁関係がないとは限りません。

身分関係を証する資料については、古いものまで可能な限り多く収集し、検討することが必要となります。

定住者告示4号(日系3世)

「日本人の子として出生した者」で、かつて日本国民として日本に本籍を有したことがあるものの実子の実子であって、素行が善良であるものに係るもの
( 前3号又は第8号に該当する者を除く。)

定住者告示4号は、日系3世を定住者として受け入れるための規定です。

「日本人の子として出生したもので、かつて日本国民として日本に本籍を有したことがあるもの」とは、
日本人の子として出生し、かつ日本国籍を有していたことがある者で、その後日本国籍を失った者です。
「 実子の実子」とは、 血縁のある孫です。

具体的には

日系1世が、日本国籍を離脱した後に生まれた実子(日本国籍を有しない者)の実子である孫(3世) が、
定住者は4号に該当します。

なお、1年以上の在留期間を指定されている定住者(日系3世)の父、又は母を持つ日系4世で、 同定住者の扶養を受ける未成年・未婚の実子は、定住者告示6号に該当します。

定住者の「素行善良」要件について

外国人が、定住者告示(3号、4号、5号ハ、6号ハ)により、定住申請をする際には、「素行善良」要件を満たす必要があります。

クリック→ 定住者の「素行善良」要件