国際行政書士とは何か詳しくご説明します。

行政書士は、依頼人の代わりに書類を作成し、公官庁に提出することを業務としています。要は、書類作成のプロです。

国際行政書士とは、国際業務を専門とする行政書士のことを言いますが、実は、国際行政書士と言う資格はありません。

目次

国際行政書士とは

行政書士は、依頼人の代わりに書類を作成し、公官庁に提出することを業務としています。要は、書類作成のプロです。国際行政書士とは、国際業務を専門とする行政書士のことを言いますが、実は、国際行政書士と言う資格はありません。

国際業務の中には、外国人の在留資格(ビザ)申請、帰化申請(日本国籍の取得)等があります。在留資格の申請先は出入国在留管理局ですが、帰化の申請先は法務局となります。

申請取次制度(ビザ申請代行)

外国人の在留申請手続について、本人が入管に出頭するのを原則としていますが、例外として、法定代理人が申請が出来るほか、地方出入国在留管理局長が適当と認める者について、申請代行を可能とする申請等取次制度があります。要は、外国人の代わりに書類を提出することができます。

入管専門の国際行政書士になる為には、先ず、入管の研修と試験を受けなければなりません。試験に合格し、入管に届出をすると、「届出済証明書」と言うピンク色のカードが発行されます。それで、ようやく外国人の代わりにビザ申請が出来る国際行政書士になることが出来ます。

そして、「届出済証明書」は3年に一回研修を受け、更新をしなければなりません。

申請取次行政書士とは

申請取次行政書士とは、「届出済証明書」を持って、外国人の在留資格(ビザ)申請を代行出来る行政書士のことを言います。

国際行政書士は入管業務のプロですので、日本語が上手くない方や、忙しい方、理由書作成等が苦手な外国人の方等にとって信頼できる存在です。

国際行政書士が代行出来る在留資格(ビザ)申請手続

国際行政書士が代行出来る在留資格(ビザ)申請手続は、以下の通りです。

・在留資格認定証明書交付申請

・在留期間更新許可申請

・在留資格変更許可申請

・再入国許可申請

・在留カードの有効期間更新申請

・在留カードの住居地以外の記載事項変更届出

・在留カードの再交付申請

・在留カードの受領等

国際行政書士に依頼するメリット

①入管業務

外国人のビザ申請の案件には、要件を満たすかどうか微妙な案件があります。

このような場合、入管のホームページに載せてある資料だけを提出すると不許可の可能性があります。
ちゃんと条件を満たしていることを証明する書類を準備し、理由書などを付け、具体的に丁寧に要件を満たしていることを説明することを国際行政書士が出来るのです。

②帰化申請(日本国籍の取得)

行政書士は、外国人の代わりに書類作成はできますが、法務局への申請は外国人本人がしなければなりません。

帰化申請の場合、申請する人の状況によって、その必要な書類も様々ですし、その量も膨大です。書類の準備を国際行政書士に依頼することによって、迅速かつ正確に行うことが出来ます。

入管手続を代行出来る者

・行政書士
・弁護士
所属する行政書士会・弁護士会を経由して地方出入国在留管理局長に届出をすること。

・受入れ機関等の職員
・旅行業者の職員
・公益法人の職員
地方出入国在留管理局長へ申請等取次ぎの申出を行い、適当と認められること。

行政書士となる資格を有する者

①行政書士試験に合格した者

②弁護士となる資格を有する者

③弁理士となる資格を有する者

④公認会計士となる資格を有する者

⑤税理士となる資格を有する者

⑥国又は地方公共団体の公務員として行政事務を担当した期間、及び行政執行法人、又は特定地方独立行政法人の役員、又は職員として行政事務に相当する事務を担当した期間が、通算して20年以上になる者

行政書士試験

行政書士試験は、毎年11月に行われます。
年齢、学歴、国籍等に関係なく、試験に参加することが出来ます。
試験科目は、法令等科目と一般知識があります。

①法令等科目46問

基礎法学、憲法、行政法総論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、民法、会社法。
法令等科目には、選択問題以外に3問の記述式問題があります。

②一般知識14問

政治、経済、社会、情報通信、個人情報保護、文章理解。

合格基準

行政書士試験に合格するには、以下の要件を全てクリアしなければなりません。

法令等科目の得点が、122点以上。
一般知識の得点が、24点以上。
行政書士試験全体の得点が、(300点満点中)180点以上。