外国人であっても、健康保険への加入が義務付けられている会社(事業所)に勤めていて、健康保険に加入する必要がある人は対象になります。健康保険の保険料は、原則として会社と被保険者が半分ずつ負担します。被扶養者については、保険料の負担がありません。
目次
公的医療保険について
日本に住む人は、国籍に関係なく公的医療保険に加入することになります。社会全体で負担をシェアすることで、医療費の自己負担分を減らして、良質で高度な医療を受ける機会を平等に保障する仕組みとなっています。
外国人の健康保険について
外国人であっても、健康保険への加入が義務付けられている会社(事業所)に勤めていて、健康保険に加入する必要がある人は対象になります。
健康保険の保険料は、原則として会社と被保険者が半分ずつ負担します。被扶養者については、保険料の負担がありません。
(1)加入要件
健康保険への加入が義務付けられている会社(事業所)に勤めていて、健康保険に加入する必要がある人
①正社員、法人の代表者、役員
②次の5つの要件を全て満たす人
・1週間の決まった労働時間が20時間以上
・勤務期間が1年以上見込まれること
・毎月の賃金が8.8万円以上
・学生以外
・従業員501人以上の会社に勤務
③パートタイマー、アルバイトなどであって、週の労働時間が30時間未満であっても、同じ会社(事業所)の正社員の1週間の決まった労働時間の4分の3以上働いている人
(2)保険料
健康保険の保険料は、原則として会社と被保険者が半分ずつ負担します。被扶養者については、保険料の負担がありません。
(3)給付内容
医療費の自己負担
保険を利用した医療費の一部負担(自己負担)割合
・6歳(小学校就学前)未満…………………….2割
・70歳未満………………………………………………3割
・70歳から74歳まで……………………………..2割(現役並所得者は3割)
療養費
・就職直後で保険証が手元にないとき
・ギプスなどの治療用装具を購入したとき
・医師が必要と認めたあんま・はり・きゅう・マッサージなどを受けたとき
・海外で診療を受けたときなど
その治療などにかかった費用をいったん全額自己負担し、その後、申請して認められると、一部負担(自己負担)以外が療養費として受給できます。
高額療養費
医療機関や薬局の窓口で支払った額(入院時の食事負担や差額ベッド代などは含みません。)が、1か月で一定額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度です。
最終的な自己負担額となる毎月の「負担の上限額」は、加入者が70歳以上かどうかや、加入者の所得水準によって異なります。
移送費
病気やけがで移動するのが難しい患者が、医師の指示で一時的・緊急的な必要があり、移送された場合は、次の要件を全て満たしていると、移送費が現金で受給できます。
・移送により適切な診療を受けたこと
・移送の原因である疾病又は負傷により移動が困難であること
・緊急その他やむを得なかったこと
傷病手当金
被保険者(加入者)が病気やけがなどのために働くことができず、仕事を連続して3日間休み、4日目以降の休んだ日に対して支給されます。支給される期間は、支給開始日から数えて最長で1年6か月です。
出産育児一時金
被保険者(加入者)又はその被扶養者が出産したとき、出産に要する経済的負担を軽減するために支給される制度です。支給額は1児につき原則として42万円です。
出産手当金
健康保険の被保険者が出産のため会社を休んだときは、出産(予定)の日以前42日(多胎妊娠の場合は、98日)から出産後56日目までの範囲内で、会社を休んだ期間を対象として出産手当金が受給できます。
家族療養費
被扶養者の病気やけがに対しては、家族療養費が受給できます。その支給の範囲・受給方法・受給期間などは、被保険者(加入者)に対する療養の給付と同じです。