子供家庭支援センターは、若い外国人ママも積極的に利用し、相談や子育てを通して、地域住民との交流を図ることや、日本社会への理解も深めることができます。同国者同士の狭い情報に頼るのではなく、生活圏を広げる意味でも、身近な場所から日本の社会に接触した方が良いでしょう。

相談内容

私は日本人配偶者です。生活上の心配はないのですが、子育てにいついて相談する人もいない上、近所におしゃべりする友人もいないため、ついイライラもします。日本語は日常的な会話であれば問題ないので、少し働いて、日本の社会にも触れたいと思いますが、保育所もいっぱいで、子供を預けることもできず、何もできない毎日がつらいです。

目次

子供家庭支援センターで子育ての相談

子供家庭支援センターとは

在宅サービスの種類

 ショートステイ

 トワイライトステイ

 一時預かり事業

 育児(産後)支援ヘルパー

 ファミリー・サポートセンター事業

 子育てひろば

外国人が子供家庭支援センターを利用するメリット

子供家庭支援センターで子育ての相談

日本は保育所等の待機児童が多いため、子供を預けるには少し時間が掛かりますが、何かを始める気持ちが強いなら、子ども家庭支援センターで相談した方が良い良いでしょう。

子供家庭支援センターは、大部分の市区町村に設置され、0~18歳未満の子供と、その家族を対象とする地域子育て支援施設です。地域の情報にも詳しく、お母さんたちの子育ての相談や家庭問題まで対応してくれます。

ショートステイやトワイライトステイ、そして一時預かりなどの在宅サービスも提供していますから、自分の時間を持ちたいときなどに、少し利用してみれば気分転換にもなります。

子育てに関わるあらゆる支援を行っていますから、育児相談や保育所等の情報なども尋ねてください。

子供と遊びながら日本人との交流を望むなら、「子育てひろば」の利用もできます。パート的な仕事に就きたいなら、一時預かりをしばらく利用し、保育所の空きを待つのも悪くないかもしれません。子育てに関する地域の情報も豊富なところです。相談をするうちに良い選択肢が広がるでしょう。

今の環境を少し変えることで、気持ちのイライラが発散できれば、子育てにもプラスになります。日常会話ができれば大丈夫、分からないことは「ひらがな」などで筆談してください。自信を持って家庭支援センターを訪ね、具体的に相談してください。

子供家庭支援センターとは

東京都では、住民の身近なところで、子育て等の相談が気軽に行え、なおかつ適切な援助やサービスを提供する体制の構築を目指し、平成7年から子供家庭支援センターの事業を開始しています。

0歳から18歳の全ての子供と家庭を対象として、あらゆる相談に応じる子供家庭支援センターは、市区町村のどこにも設置され、身近な相談機関として、様々な問題に対応しています。

母親たちのニーズにあった在宅サービスや、時には児童虐待の取組などの問題解決に向け、児童相談所との連携や関係機関との調整も担うなど、多分野の専門家の協力のもと、協働チームによるケースマネージメントを行い、相談者のニーズにあったサービスの提供を行っています。

在宅サービスの種類

ショートステイ

保護者の病気・出産・育児疲れなど、子供の養育が困難なとき、児童福祉施設などで子供を預かります。短期間(7日間)ですが、宿泊可能となっています。

トワイライトステイ

残業などで帰宅が遅い場合、児童福祉施設で17時以降22時頃まで子供を預かり、夕食・入浴の提供など生活の援助を行っています。

一時預かり事業

保育所に入所していない場合でも、保護者のパート勤務・病気など、日中保育所などで未就学の子供を預かっています。

育児(産後)支援ヘルパー

出産・退院したけれど、近くに頼れる人がいない場合、ヘルパーを派遣します。

ファミリー・サポートセンター事業

育児のみならず、介護にも利用できるセンターで、運営は各自治体が行っています。援助を受けたい者(依頼会員)、援助したい者(提供会員)がお互いに登録し、会員となって活動する有償ボランティア活動です。相互援助活動として、急な残業の場合に、子供を預かることや保育施設までの送迎を行う、あるいは保護者の病気・急用時に子供を預かるなど提供会員がサポートします。

子育てひろば

子育てひろばは、0~3歳を中心とした親子を対象に、育児仲間をつくる場として、集いの場を提供しています。児童館や保育所、学校の余裕教室、商店街の空き店舗など様々な場所で行い、子育て相談や子育てに関する講座なども実施されています。

外国人が子供家庭支援センターを利用するメリット

家庭支援センター(区によっては子育てステーション)も、子供の虐待の予防と早期発見を目指し、地域密着型の身近な相談室として各地に設けられています。

若い外国人ママにも大いに利用してもらい、相談や子育てを通して、地域住民との交流を図ることができれば、日本社会への理解も深まるでしょう。

言語の問題はあるでしょうが、同国者同士の狭い情報に頼るのではなく、生活圏を広げる意味でも、身近な場所から日本の社会に接触することを試みてください。何気ないコミュニケーションでも、何度か重ねるうちに親しみも生まれ、子供が日本の学校に入学した場合も、戸惑いも少なく、自分への自信にもつながるでしょう。