不法滞在者が永住者と結婚した場合の在留特別許可


ここでは、不法滞在者が永住者と結婚した場合の在留特別許可についてご説明します。

在留資格の申請は、入管専門のライトハウス行政書士事務所(東京)にお任せ下さい。

相談内容


私は来日3年ですが、現在妊娠8か月です。父親になる男性との結婚手続は終わっていますが、私が不法滞在者であるため、出産や出産後の手続をどうすべきか困っています。相手の男性も外国人で永住者です。

目次


在留特別許可

児童に関する条約

出生等による在留資格の取得(入管法22条の2)

強制退去手続

在留特別許可とは

在留特別許可に係るガイドライン(平成21年7月改訂)

在留特別許可


婚姻相手が永住者であり、一緒に生活していて、3年の滞在中に何か不法行為を行ったようなことがなければ、現在の不法滞在から合法滞在へ願い出ることは可能ですが、不法行為を行っていた場合や、不法入国での不法滞在では許可は難しくなります。

とにかく今は無事出産することが大切ですから、在留に関しては、出産後の落ち着いた時点で、出入国在留管理局に夫とともに出向き、在留特別許可の申請をした方が良いでしょう。夫が日本人でない場合であっても、永住者であれば、許可されている事例はあります。

しかし、この手続は、不法滞在者の退去強制手続の中での異議申立てを行い、法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めたときに許可されるものですから(入管法50条)、余り安易に考えないで、しっかり準備をしてから出頭しましょう。

出産については、出産後は出生届が必要ですが、生まれた子供はご主人の嫡出子ですから、ご主人から出生届を行いましょう。

出生を証明する公的な証明書は2種類あります。提出先によって、どちらが必要か、チェックしておきましょう。

①出生届受理証明書(出生届が受理されたことを証明するもの)
②出生届記載事項証明書(出生届に書いてある内容を証明するもの)

認証や翻訳が必要かどうかも、提出先によって変わります。チェックしておきましょう。

届け出ることにより、子供の住民票が作成され、予防注射や児童手当の対象として、市区町村のサービスを受けることができます。

日本は児童の権利に関する条約に1990年(平成2年)9月21日に署名し,1994年(平成6年)4月22日に批准を行いました。親が不法滞在に陥った場合でも、予防接種、義務教育を受けることなどは保護されています。

児童手当や乳幼児医療助成等は出生届の折に行いましょう。

出生による経過滞在者は60日の在留が認められ、「子供の在留資格取得の許可」申請は出生後30日以内となっています。落ち着けば在留特別許可を願い出る準備も始めましょう。

必ず自主出頭により手続を開始すべきですが、今回の結婚が真実のものであって、過去に不法滞在以外の不法行為を行っていなければ、許可される可能性も考えられます。法務省のホームページには許可・不許可のケースが掲載されていますので、参考にしながら、ご夫婦で協力して手続を行いましょう。

児童に関する条約


児童の権利に関する条約は、18歳未満の全ての人の保護と基本的人権の尊重を促進する目的で、1989年国連総会にて採択されたものです。

日本は1990年にこの条約に署名し、1994年に批准しています。前文にも、児童は、身体的及び精神的に未熟であるため、その出生の前後において、適当な法的保護を含む特別な保護及び世話を必要とすると児童福祉について規定されています。

予防接種や学校教育を受けることなどは、不法滞在者の子供であっても保護されます。

出生等による在留資格の取得(入管法22条の2)


日本の国籍を離脱し外国人になった者(元二重国籍者)や日本で出生した外国人の子供など、上陸手続を経ることなく日本に在留し、なおかつ、その在留を継続する場合には、その事由が生じた日から60日を限りに在留資格を有することなく在留することができます。

引き続き在留を希望する場合は、30日以内に在留資格の取得を申請しなければなりません(入管法22条の2第2項)。

強制退去手続


不法滞在者が自主出頭した、警察に捕まえられた、あるいは入国審査官の審査による場合など、入管法違反が発覚すれば、退去強制手続が開始されます。

手続の一般的な流れとしては、
①違反調査(入国警備官による調査、収容される場合もある)
②違反審査(入国審査官は退去事由に該当するか否か審査する)
③口頭審理(特別審査官が行う、審査の結果不服がある場合は法務大臣に対して異議の申立てを行う)
④法務大臣の裁決→送還となります。

特別在留許可を願い出る場合は、自主的に出頭した方が良いでしょう。

在留特別許可とは


在留特別許可は、退去強制手続において、法務大臣に異議の申立てを行い、裁決を求めることであり、在留資格の申請ではありません。

法務大臣の恩恵的処置(裁量)により決定されるものですが、在留を希望する理由、家族や生活状況、素行、人道的配慮の必要性など諸事情を考慮して判断されます。

この考慮される事項のガイドラインが平成18年に策定されました(平成21年改正)。婚姻手続が完了していれば、その証明として婚姻届受理証明書や戸籍謄本等を持参し、自主出頭します。

入国警備官による違反調査後のうち、仮釈放に関しては、本人若しくはその外国人と一定の関係にあるもの(外国人の代理人、補佐人、配偶者、直系の親族若しくは兄弟姉妹)から仮放免の請求ができます。

仮放免の請求については、仮放免許可申請書を入国者収容所長又は主任審査官に提出することによって行います。入国者収容所長又は主任審査官は、収容されている者の情状、及び仮放免の請求の理由となる証拠、並びにその者の性格、資産を考慮し、裁量に基づいて審査を行うこととされています。

仮放免を行う場合の保証金について、300万円を超えない範囲内(現実には本人の経済状況から10~30万円前後の保証金が多い)で、法務省令の定める額を納付(入管法54条)させ、かつ住居及び行動範囲の制限、呼び出しに対する出頭の義務、その他必要と認める条件を付し、仮放免を認めています。

仮放免の許可が認められれば、ひと月1回の出頭(取調べではなく法令の遵守が行われているかの確認など)が必ず行われます。

最終的に法務大臣から、その外国人の在留に事情があると認められれば、在留特別許可が下されます。

日本人と結婚している外国人であれば、在留特別許可を受け、「日本人の配偶者等」の在留資格を申請します。在留特別許可の最終結論が出るまでは、不法滞在であることに変わりはないことから、原則的には働くこと、国民健康保険に加入することは認められていません。

在留特別許可に係るガイドライン(平成21年7月改訂)


平成18年、法務省は在留特別許可の透明性・公平性に鑑みガイドラインを公表しています。在留特別許可の積極要素として、かつて永住許可を受けている、日本国籍者であった者及び人身取引の対象であった者と入管法50条1項1号~3号を掲げ、4については法務大臣による救済事由に関し特に考慮する積極的要素として5つの事項を記しています。

その3項には在留特別許可ケースとして特に多い、当該外国人が日本人・特別永住者と婚姻が法的に成立している場合を取り上げ、

(ア)夫婦として相当期間共同生活をし、相互に協力して扶助していること、

(イ)夫婦の間に子がいるなど、婚姻が安定かつ成熟していることとし、

4項には平成21年に発表された「当該外国人が、日本の初等・中等教育機関(母国語による教育を行っている教育機関を除く。)に在学し、相当期間日本に在住している実子と同居し、当該実子を監護及び養育していること」が明記され、

そして、5項に「当該外国人が、難病等により日本での治療を必要としていること、又はこのような治療を要する親族を看護することが必要と認められる者であること」と内容が具体的かつ詳細になっています。

自主出頭はその他の積極要素となります。

また不許可につながる消極要素も記載され、

1.重大犯罪等により処せられたことがあること、
2.出入国管理行政の根幹にかかわる違反又は反社会性の高い違反(不法就労助長罪、集団密航に係る罪、旅券等の不正受交付等の罪など)をしていることなどが列挙されています。

ガイドラインには在留特別許可の許否判断にも触れ、積極要素及び消極要素として掲げている各事項について、それぞれ個別に評価し、考慮すべき程度を勘案した上、積極要素として考慮すべき事情が明らかに消極要素として考慮すべき事情を上回る場合には、在留特別許可の方向で検討することにしています。

したがって、単に、積極要素が一つ存在するからといって、在留特別許可の方向で検討されるというものではなく、また、逆に、消極要素が一つ存在するから一切在留特別許可が検討されないというものでもありません。


1.「在留特別許可方向」で検討する例として子供への配慮が伺われ、日本人・特別永住者の子供でない場合であっても、「当該外国人が、日本で出生し10年以上にわたって日本に在住している小中学校に在学している実子を同居した上で、監護及び養育していて、不法残留である旨を出入国在留管理官署に自ら申告し、かつ、当該外国人親子が他の法令違反がないなどの在留の状況に特段の問題がないと認められること」が追加されています。

2.「退去方向」で検討する例としては、当該外国人が日本で20年以上在住し定着性が認められるものの、不法就労助長罪、集団密航に係る罪、旅券等の不正受交付等の罪等で刑に処せられるなど、出入国管理行政の根幹に関わる違反又は反社会性の高い違反をしていることや、当該外国人が日本人と婚姻しているものの、他人に売春を行わせる等、日本の社会秩序を著しく乱す行為を行っていることなどが記載されています。


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