外国人が日本で働く場合、母性健康管理・産前産後休業・育児休業・介護休業について、日本人と同様に、日本の法律が適用されます。

目次

母性健康管理・産前産後休業・育児休業・介護休業

 (1)妊娠したら

 (2)産前産後休業

 (3)育児休業

 (4)介護休業

各種手当金

母性健康管理・産前産後休業・育児休業・介護休業

(1)妊娠したら

・妊娠中の女性労働者(一部、出産後1年を経過しない女性労働者も含みます。その場合は、以下「妊産婦」といいます。)は次のことが請求できます。

①他の軽易な業務に転換すること(妊娠中のみ)

②1週間又は1日の労働時間が法定時間を超えないこと
(変形労働時間制の場合も含む)(妊産婦)

③時間外労働、休日労働又は深夜業をしないこと(妊産婦)

※会社は、次の措置を講じなければなりません。

①女性労働者が妊産婦のための保健指導又は健康診査を受診するための時間を確保すること

②女性労働者が健康診査などで、医師又は助産師から指導を受けた場合は、その女性労働者が受けた指導事項を守ることができるようにするために、勤務時間の変更や勤務の軽減などの措置を講じること

禁止事項

・会社は、次のことを禁止されています。

①女性労働者が婚姻し、妊娠し、又は出産したことを退職理由として予定する定めをすること

②女性労働者が婚姻したことを理由として、解雇すること

③女性労働者が妊娠したこと、出産したこと、産前産後休業を請求したことなど

を理由として、その女性労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをすること

※妊産婦に対してなされた解雇は、無効です。ただし、会社がその解雇について妊娠・出産などを理由と
する解雇でないことを証明したときは、この限りではありません。

(2)産前産後休業

・妊娠中の女性労働者は、次の期間、休業ができます。

①本人の請求により、出産予定日前の6週間(多胎妊娠の場合は14週間)

②就業させてはならない期間として出産後の8週間(ただし、産後6週間経過後に、本人が請求し、医師が支障がないと認めた業務に就くことはできます)

(3)育児休業

・子どもが1歳(一定の場合は最長2歳)になるまでの期間、男女労働者が休業を取得することを育児休業といいます。

・会社(派遣先にも適用)は次のことを行ってはいけません。

①育児休業の申込みを断ること

②育児休業の申込みや取得を理由に解雇などの不利益な扱いをすること

(4)介護休業

・労働者は次の休業を取得することができます(育児・介護休業法)。

①要介護状態にある対象家族を介護するための休業
②長さは、対象家族1人につき、通算93日を合計3回まで分割可能

・会社(派遣先にも適用)は次のことを行ってはいけません。

①介護休業の申込みを断ること

②介護休業の申込みや取得を理由に解雇などの不利益な扱いをすること

詳細は、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)又は総合労働相談コーナーに問い合わせてください。

※都道府県別のページ又は雇用環境・均等部(室)所在地一覧をご覧ください。

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各種手当金

・産前産後休業中に条件を満たす人は出産手当金が受給できます。

・育児休業を取得し、一定の条件を満たす人は育児休業給付金が受給できます。

・介護休業を取得し、一定の要件を満たす人は介護休業給付金が受給できます。

介護休業給付金の支給額は休業前賃金の67%に相当する額で、対象家族1人につき3回、通算93日が限度です。