ここでは、外国人の必要な届出(市町村での手続)についてご説明します。

目次

1.住所の届出

2.婚姻届

3.離婚届

4.死亡届

5.印鑑登録

1.住所の届出

外国人のうち次に当てはまる人は、市区町村に住所の届出が必要です。

届出が必要な人

・在留カードを持っている人(中長期在留者)

・特別永住者

・一時庇護の許可又は仮滞在の許可を受けている人

・出生又は日本国籍喪失による経過滞在の人

(1)新規の上陸許可を受けて日本に入国した場合

・住所を定めた日から14日以内に市区町村に転入の届出が必要です。

・届出の際は在留カード(後日交付の人はパスポート)を持参してください。

・家族と一緒に暮らす場合は、婚姻証明書や出生証明書などの家族関係を証明する公的な文書も必要です。

・転入届をした後の流れは、次のとおりです。

①転入届をすれば在留カードに登録する住所も同時に登録が完了します。

②住民票が作成されます。

・氏名、生年月日、性別、住所などが記載されます。

・居住状況等を証明するために、住民票の写しの交付申請ができるようになります(有料)。

③市区町村があなたにマイナンバーをお知らせします。

※マイナンバーとは
日本での社会保障・税・災害対策の手続のときに、あなたをすぐに特定するための12ケタの番号
詳細は2マイナンバー制度を参照してください。

④マイナンバーカードの申請をしていない人は、マイナンバーのお知らせと一緒に届く交付申請書を使って申請しましょう。

(2)引越しをする場合

①別の市区町村へ引越す場合

・引越し前→住んでいた市区町村に転出の届出

・引越し後→引越してから14日以内に新しく住むことになった市区町村に転入の届出

②同じ市区町村内で引越す場合

引越してから14日以内に住んでいる市区町村に転居の届出

③海外へ引越す場合

引越す前に住んでいる市区町村に転出の届出
詳細はこちらをクリック

2.婚姻届

日本で婚姻をするとき

・市区町村に婚姻の届出をします。

・婚姻しようとする両者に婚姻の要件が備わっていると認められ、届出が受理されると、婚姻が成立します。

(1)婚姻の届出に必要なもの

日本人:
戸籍謄本

外国人:
・婚姻要件具備証明書
※本国の駐日大使館・(総)領事館で手続をして取得できます(注1)。

・婚姻要件具備証明書等外国語で書かれている書類を提出するときは、その全てに日本語の訳文を付ける必要があります(注2)。

(注1) 国によってはこの証明書を発行していない場合もあります。その場合は、これに代わる書類を提出します。

(注2) 訳文には、翻訳した人の名前を記入してください。翻訳者は本人でも構いません。

(2)本国での有効性

日本で成立した婚姻は日本では有効ですが、その婚姻が本国で有効であるとは限りません。日本で成立した婚姻が有効であるかについては、駐日大使館・(総)領事館に問い合わせてください。

3.離婚届

日本で離婚をするとき

・離婚しようとする両者が離婚に同意している場合は市区町村に離婚の届出をします。

・住んでいる場所や国籍によって条件が異なりますので、詳しくは、市区町村に問い合わせてください。

・相手が離婚に同意していない場合は調停離婚や裁判離婚を家庭裁判所で行います。

(1)本国での有効性

日本で成立した離婚は日本では有効ですが、その離婚が本国で有効であるとは限りません。日本で成立した離婚が有効であるかについては、駐日大使館・(総)領事館に問い合わせてください。

(2)勝手に離婚届が提出されることが心配な場合

相手(日本人)が勝手に離婚届を市区町村に提出してしまうことが心配な場合は、相手(日本人)の本籍地又はあなたの住所地の市区町村に行き離婚届の不受理申出書を提出しておくことにより、離婚の成立を防ぐことができます。

4.死亡届

日本で死亡したとき

・親族、同居人などが、死亡の届出をしなければなりません。

・この届出は、死亡の事実を知った日から7日以内にする必要があります。

・この届出は死亡した場所か、届出人の所在地にある市区町村に提出してください。

(1)死亡の届出に必要なもの

・死亡診断書又は死体検案書

・その他必要となるものは、届出をする市区町村に問い合わせてください。

(2)在留カードの返納

死亡した外国人の在留カードは、次のどちらかの方法で14日以内に返納してください。

・近くの地方出入国在留管理局に持参する

・郵便で次の宛先に送付する

送付先:
〒135-0064東京都江東区青海2-7-11
東京港湾合同庁舎9階
東京出入国在留管理局おだいば分室
(封筒の表に「在留カード返納」と書いてください。)

5.印鑑登録

印鑑登録とは

・市区町村に印鑑(ハンコ)を登録する手続を印鑑登録といいます。
→重要な場面(不動産の売買契約等)で必要となる場合があります。

(1)印鑑登録の手続

手続に必要なもの

・登録申請書
・印鑑(ハンコ)
・本人確認書類(マイナンバーカード、在留カード、運転免許証などのうち1点)

※登録完了後、印鑑登録証が交付されます。
※手続の詳細は住んでいる市区町村へ問い合わせてください。

(2)印鑑登録証明書

・印鑑登録された印鑑(ハンコ)であることを証明するもの
→印鑑登録証などを住んでいる市区町村に提示して申請してください。

・市区町村によっては、マイナンバーカードを使って、コンビニエンスストアで交付が受けられるところがあります。