ここでは、外国人が日本の専門学校・日本語学校で留学する場合についてご説明します。

相談内容

日本語学校の学生です。国内で大学を卒業し就職していましたが、将来を考え来日し、1年になります。今、日本で仕事を探すか、専門学校で技術的なことを学ぶか迷っています。日本の事情を教えてください。
それから、友人の妹は、高校卒業後日本語学校に申し込みをしましたが、在留のための在留資格認定証明書の申請が許可されなかったようです。本人はどうしても日本に来たいようですが、どうすればよいでしょうか?

目次

外国人の日本での就職

専門学校での留学について

日本語学校での留学について

在留資格「留学」と在留期間

日本語学校と専門学校入学の要件

外国人の日本での就職

「留学」で来日して1年だそうですが、日本語はどのくらいに上達しましたか?日本の企業が求める言語の水準は高く、日本語能力試験1級であっても、会話をスムースに行うことができるのかなどが求められています。

上記の場合、日本語も1年間勉強し、国内で大学を卒業していますから、学んだことと従事する業務に一貫性があれば、現在の在留資格「留学」から就労資格に変更することは可能です。

しかし、現実に仕事が見つかり、在留資格変更を行う場合、在籍中の学校を退学しての申請をすると、もしも不許可となった場合は、現在の留学での在留を継続することが難しくなることも考えられます。

就職に関しては、慎重にかつ積極的に情報収集を行うことですが、日本の雇用状況等を調べることも大切です。

専門学校での留学について

そして、次にお尋ねの専門学校は、職業分野別に存在し、現場に即した実践を学ぶところですから、技術等の進路変更を考えているのであれば、適していると言えます。

それに専門士の称号に対し、上陸許可基準における学歴要件を満たすと就労ビザの取得は可能ですので、何校かオープンキャンパスに参加した方が良いでしょう。

日本語学校での留学について

日本語学校申し込みに当たって、基礎的な日本語の準備が必要です。日本語学校の募集要綱には、日本語学習経歴をチェックすることや、日本語能力試験4級かN5のレベル若しくは150時間の学習などが求められています。

日本語は日本で学べばよいと何も準備がなければ、日本語学校卒業後の進学も難しい状況になりかねません。

そのため、出入国在留管理局では本人の勉学への熱意や意思の目安として、日本語の一定のレベルを基準としています。

高校卒業後に申し込みを行うのであれば、本国でもう少し日本語の基礎を学び、日本語能力試験やJ-Testにチャレンジして、N5レベルをクリアして、再度日本語学校への入学を申請してみましょう。

日本語学校は、年2回~4回募集を行っています。

在留資格「留学」と在留期間

大学、高等専門学校、高等学校、特別支援学校の高等部、専修学校及び各種学校等の外国人在籍者は在留資格「留学」が付与されます。

在留期間は、法務大臣が個々に指定する期間(4年3月を超えない範囲)です。日本語学校に在籍する留学生には、「家族滞在」による配偶者の呼び寄せは認められていません。

日本語学校と専門学校入学の要件

日本語学校への入学にていては、法務大臣の告示をもって定める日本語教育機関であること、大学等への進学課程を主眼に、海外において12年間の学校教育を修了したものであることとしています。

11年間で修了する場合は、日本語学校準備教育課程を設置する教育施設にて1年間教育を受けることにより、大学等の入学等の入学資格を取得することができます。

現実に日本語学校に出願する場合、学校の募集要綱には日本語能力試験4級、N5相当以上、あるいは150時間の学習時間とされていますが、日本語能力の立証には、レベルが分かりやすい試験結果を重視している傾向にあります。

出入国在留管理局も在留資格認定証明書交付の審査において、本人の学習意欲や能力の目安に日本語レベルを一つの基準にしています。

入学年齢については、最後に卒業した学校を離れ5年以内であるか否かが問われます。

経費支弁に関しては、各学校が細かく証明資料を記載していますので、学校が決まれば学校のホームページで確認しましょう。

専修学校専門課程で学ぶ場合、海外における12年間の教育を修了し、6か月以上の日本語教育を受けていること、日本語能力試験の2級、N2のレベルが求められます。専修学校の大部分の学生が日本語学校を経て入学してくるため、N2のレベルは問題ないでしょう。