ここでは、日本国内で日本人と外国人の間に子が生まれた場合の手続についてご説明します。

Q.日本国内で日本人と外国人の間に子が生まれた場合の手続

私は外国籍の夫をもつ日本人女性です。先月、日本で女の子を無事に出産しましたが、その後の手続などはどうしたらよいのでしょうか?

A.

国際結婚であっても、子が出生したときに父又は母の片方が日本国籍であれば、その子は生まれながらにして日本国籍となります。そのため、通常の日本人の子どもが生まれた時と同様に、出生した日から14日以内に市区町村の役所に出生届を提出することになります。

その際、子どもの姓は日本国籍の親の姓をそのまま引き継ぐことになるので、婚姻届を提出した際に日本人配偶者が「外国人配偶者の氏への氏変更届」を提出していれば、当然に外国人配偶者の姓を名乗ることになります。

一方、名前については自由に決められるため、カタカナなどで姓と合わせて、外国の名前のようにすることも可能です。

また、外国人配偶者の国籍によっては、出生と同時に二重国籍となる可能性がありますが、日本国籍を放棄するような場合を除き、その場合でも日本人として出生届を提出することになります。

さらに、外国籍も取得することを希望する場合には、本国法に則って駐日大使館や領事館などに出生届を提出し、本国の国民として登録することになります。

ただし、一部の国では外国で生まれた子どもには、自国の国籍を取得することを制限する例も見られるため、子が二重国籍となることを望むのであれば、出生前にその国の制度などを十分に確認しておかなければなりません。

なお、二重国籍者は複数の国家に属する人間となるため、各国の外交保護権が衝突して国際的な摩擦が生じたり、それぞれの国で別人として登録されるため、身分関係に混乱が生じる可能性があります。

そのため、日本の国籍法では子が20歳(2022年4月1日から)に達するまでに、どちらかの国籍を選択しなければならないとされています。