経営・管理ビザを持つ外国人が永住者ビザを申請する場合

ここでは、経営・管理ビザの外国人が永住申請をする場合の事例をご紹介します。

事例

Aさん:韓国人女性(36歳)

Aさんは、日本の大学を卒業後、貿易会社勤務を経て、3年前に自分で貿易会社を設立し、現在、経営・管理ビザ(3年)を持っています。

Aさんが永住申請をする場合、どのような点に留意すべきでしょうか?

永住申請のポイント

3年の「経営・管理」ビザを持っているということは、無事に在留期間更新をしてきたということです。

「経営・管理」の場合は、いきなり3年の許可がもらえることはほとんどなく、最初は、1年のケースが多いです。
これは、設立当初の会社は経営が不安定であることが多いため、まずは1年のビザを与え、最初の決算で経営状況を判断しようという入管の審査方針があるからです。

Aさんは、3年のビザを持っているため、ひとまずは年数という観点はクリアしています。

会社の経営状況の審査

ただし、3年のビザを持っているだけでは安心できません。直近3年間、利益を出していれば問題ないと勘違いしている方もいますが、審査されるのは損益計算書だけではありません。

貸借対照表も永住申請の重要な審査項目です。
特に「負債の部」の借入金が多い場合や、債務超過となっている場合には注意が必要です。

負債の内容が代表者自身からの借入金である場合や、大きな設備投資のために金融機関から借り入れたばかりである場合など、合理的な説明がつくものであれば問題ありません。

きちんとその旨を説明し、担保を入れているのであれば、その契約書や証明書を添付する、顧問税理士の意見書を添付する等の方法で十分です。
そして、返済計画等も盛り込んでおけば、説得力もあります。

これによって、経営状況が悪いわけではなく、積極的な投資による負債であることを明確に説明できます。

しかし、債務超過等の理由を説明できない場合には、永住権は難しいでしょう。

会社経営自体が危うくなっている外国人に対して、永住権与えられるはずはありません。
この場合には、経営・管理ビザの更新すら難しくなってきます。

会社の社会保険加入・納税状況の審査

また、従業員を雇用している場合には、全員の社会保険加入義務及び法人税や事業税の納付義務もあり、期限に遅れることなく納付していることが必要です。

社会保険未加入という場合、日本の会社なら黙認されるかもしれませんが、経営・管理ビザの外国人が永住申請をする場合、個人としての納税義務だけでなく、会社としての義務を果たしているかということも審査対象となります。