ここでは、二重国籍の子どもの国籍選択についてご説明します。

Q.二重国籍の子どもの国籍選択はどんな手続きが必要か?

私はアメリカ人の夫をもつ日本人女性です。夫の家族がいるアメリカで初めての子を出産し、数か月後には日本に帰国しようと思います。この場合、何か特別な手続が必要となるのでしょうか?

A.
日本人の子が外国で生まれた場合には、出生から3か月以内に最寄りの日本大使館、領事館などに出生届を提出しなければなりません。

ただし、出生時に片方の親が日本人であれば、子はどこの国で生まれても日本国籍となり、出生地主義のアメリカ国内で生まれた者には、アメリカ国籍が与えられることになるので、上記のケースでは、アメリカと日本の二重国籍となります。

このように外国で生まれて二重国籍となったケースにおいて、日本国籍を維持するのであれば、出生届の用紙にある国籍留保欄に記載して、国籍留保の届をしなければなりません。出生届と同時にこれを記載しないと、出生の時に遡って日本国籍を失うこととなります。

二重国籍の場合には、生まれた子が将来どちらの国で生活するかはわからないため、よほどの事情がない限りは、国籍留保届は提出した方が良いでしょう。

仮に提出せずにアメリカ国籍となった場合でも、子が20歳以下で日本に居住するなどの一定条件を満たせば、日本国籍を再取得することも可能です。