ここでは、不法滞在者が入管に出頭後、日本人の夫が転職した場合についてご説明します。

Q.出頭後に日本人の夫が転職した場合、手続は必要か?

私は不法残留していますが、目下出入国在留管理局に在留特別許可を希望しているフィリピン国籍の女性です。
出頭後に日本人の夫が転職を行い、以前はサラリーマンでしたが、現在は飲食店を営んでいます。それに伴い自宅も店舗に近い場所へと引っ越しました。
このような場合には何か手続が必要でしょうか?

A.
出入国在留管理局への出頭後に家庭状況が変わるのは、あまり好ましいとは言えません。

仮に調査がある程度まで進んでいたとしても、転居や転職などにより事実が変更されれば、更に調査を行わなければならず、それだけ在留特別許可を与えるかどうかの判断がなされるまでに、余計に時間がかかることにつながるからです。

このケースのように夫の職種が変わり、さらには転居までしている場合には、可能であれば実行する前に出入国在留管理局に相談し、追加で提出する資料などの指示を仰ぐようにすべきです。

事後報告という形であれば、変更後に速やかにその旨を出入国在留管理局に伝えることになります。速やかに出入国在留管理局に伝えなかった場合、これまでの陳述(説明)が虚偽の疑いをもたれることになりかねません。

書類等を追加で提出する際には、紛失などを避けるためにも、できる限り自ら持参した方が良いでしょう。ケースによっては出入国在留管理局の担当者から事情を聞かれることもあり、できる限り調査に協力する姿勢が大切となります。