ここでは、「外国人でも年金はもらえるのか」についてご説明します。

Q. 外国人であっても日本で年金をもらえるのか?

私は外国人ですが、年金はもらえるのですか?
もらえるとしたら年間いくら支払えばよいのですか?

A.

国民年金と厚生年金保険は、それぞれ老齢年金、障害年金と遺族年金があります。外国人であっても当然に、これらの支給要件に該当した場合は年金が支給されます。

年金の中心である老齢年金の支給に関しては、次のような要件があります。

老齢年金の支給要件

①厚生年金や国民年金などの公的年金に加入していた期間の合計が10年以上あること

②65歳に達していること

上記のとおり老齢年金は、公的年金に加入していた期間が10年以上必要であり、国民年金の加入期間は原則として20歳以上60歳未満です。60歳までに年金保険料納付期間の10年を満たすためには、51歳までに年金に加入していないといけないことになります。

しかし、60歳から65歳に達するまでは、個人の判断で任意に国民年金に加入することができます。

さらに、公的年金の加入期間10年以上を満たせず、かつ、1965年(昭和40年)4月1日以前に生まれた者に限り、70歳に達するまで任意に国民年金に加入することができます。

国民年金に対して厚生年金保険は、会社に勤める70歳未満の者は、国籍や年金の受給を受けているいないにかかわらず厚生年金の被保険者となります。

すなわち、70歳になるまでに厚生年金保険若しくは国民年金のどちらかの年金に加入できることになります。

障害年金の支給要件

老齢年金の他、障害年金の支給要件は、障害の原因となった病気やけがについて、初めて医師の診療を受けた日に公的年金の被保険者であり法令の規定する一定以上の障害等級に該当した場合、年金加入期間にかかわらず障害年金が支給されます。

遺族年金の遺族の支給要件

遺族年金の遺族の支給要件は、国民年金の場合、原則として18歳未満の子がいる配偶者又は18歳未満の子に対して支給され、厚生年金保険の遺族の支給要件は、配偶者又は子、父母、孫、祖父母の中で優先順位の高い遺族に支給されます。

年金の受給の権利

なお、年金の受給の権利には、永住資格の有無や在留資格の種類などは規定されていないため、受給者が外国人であるということで年金は支給されないということはありません。

また、障害を負った後に本国へ帰国した場合や遺族年金の受給者が外国にいる場合であっても同様に受給できます。